第3回 - 鉋

第3回目はかんなです。

鉋の中で最も古いものはローマ時代にポンペイの遺跡から出土したものといわれています。中国や日本では、もともとやすりのように使われていたものでしたが、江戸時代には、現在の木を薄く削る形になっていたようです

また、日本では西洋と違い引くことで削る仕組みです。

日本人の美意識にあわせて、世界でも類を見ないほど如何に薄く美しく削れるかが追求されています。

鉋身といわれる刃は、硬い刃金と柔らかい地金で構成されています。

柔らかさを持つことで粘りと硬さを共存させています。

裏金(押え刃)は逆目を防ぐためにあります。

他は鉋台、裏金留めで構成されています。

種類としては平台鉋、丸鉋、南京鉋、反り鉋、面取り鉋、際鉋、しゃくり鉋などがあります。

最後の仕上げにかかわる道具だけに、鉋台の作り方。刃の研ぎ方。

保管の仕方にもそれぞれこだわりがあります。

機械に出せない味にこだわりたいものです。

(参考文献)大工道具の本

理工学社竹中大工道具館のホームページ

 
【写真1】

削り作業中。

最近は超仕上げという機械もありますが

肝心なところはやはり、手鉋ですると風合いが違います。

  【写真2】

如何に薄く鉋屑が出せるか?

腕の見せ所です。